武田 裕介 院長(青葉台たけだ整形外科)のインタビュー

青葉台たけだ整形外科 武田 裕介 院長

青葉台たけだ整形外科 武田 裕介 院長 YUSUKE TAKEDA

大学卒業後、整形外科を専門に研鑽を積む。大学病院で経験を重ねるほか、フランスへの留学を経験。豊富な知識と経験をもって、「青葉台駅」そばに開業。

この道に至るきっかけと、これまでの経緯をお聞かせください。

きっかけは、小さい頃にずっと可愛がってくれたおじさんが病気になってしまったことですね。膵臓がんだったのですが、実際のところ、どのような病気なのかわからず、ただ衰弱していくのを見てるしかないという状況でした。幼いながら私は、「医師が家族に1人いることが頼りになるんじゃないか」という風に思ったのです。ただ、その時に抱いた思いが、具体的な目標へと昇華していくのは、まだまだ先のことでした。 両親からは、「人の役に立つような仕事に就きなさい」と教育をされていたのだと思います。物事が徐々にわかるようになっていき、私にとってそれは幼い頃に夢見た医療の世界だったということかと思います。大学を卒業し、整形外科医を選択したわけですが、私は学生時代にずっとバスケットボールをしていたものですから、「取りかかりが良い」という思いがありました。何かしら、スポーツをしていた経験が役に立つと考えたのです。まあそれは学生時代のことでして、研鑽を積むうち、現在の、脊椎外科という分野に興味を抱くようになっていきました。この世界は、言ってみれば3Kの世界です。大変な苦労を伴いますが、それが報われないことも多い。しかし、だからこそやりがいを持てる分野なのではないかと思いますね。 途中、フランスのモンペリエ大学への留学を挟みながら、大学の関連病院を廻り、2001年に虎の門病院に赴任しました。ここでは、およそ10年。その後、西横浜国際総合病院の脊椎外科部長に就任し、2014年12月に『青葉台たけだ整形外科』開院したという次第になります。

『青葉台たけだ整形外科』では、骨粗しょう症の治療に非常に力を傾けておられると伺いましたが?

そもそも私が開業を決意したのが、治療のタイミングを逃してらっしゃる患者さんが多いと感じたことでした。脊椎外科の範疇では、骨粗しょう症にどう対処するかということが今後、非常に大事になってくるかと思われます。ところがこの病気は、自覚症状がなく、圧迫骨折や大腿骨の骨折といった大きなアクシデントが起こって、“はじめてわかる”というケースが非常に多いのです。事が起こってしまってからでは、患者さんは非常に苦しい思いをされることになります。脊椎外科医として、もう少し早い段階で、状態が悪くならないうちに病気を発見し、危険性を下げてあげることの必要性を感じたのです。当院では、通常、大病院でしか設置されていない最新の骨密度測定機器を備え、この任に当たっていきたいと考えています。

骨粗しょう症を未然に防ぐことは可能なのでしょうか?

骨粗しょう症は、骨密度が1度低下すればすぐに回復するわけではなく長期間じっくりと治療に取り組む必要がある病気です。この意味では、内科の糖尿病や高脂血症と同じ種類のケアが求められるともいえます。この病気は女性に多いものであり、50歳前後、閉経期と時を同じくして骨量の急激な低下が認められるようになります。このため、一定の年齢に達したなら、1度検査を受けていただき、徴候があればお薬や食事療法等を並行しておこなうことによって、痛い思いをしなくても済むようなケアが必要になってきます。 先々を見据えてということでいえば、これは予防治療の一環と言えるかもしれません。しかし、骨粗しょう症を根本的に防ぐには、思春期の子どもたちに対する啓蒙が必要となります。なぜか? これを理解していただくには、骨密度というものについて考えていただかなくてはなりません。 骨密度は、20代から30代を頂点に最も高まっていきます。お話した通り、閉経期を境に骨密度は急カーブを描いて下っていくのですが、もともとの山の頂点が高ければ、症状が起こる確率を減らせるということなのです。 骨密度は、小中学生の間に正しい食事やスポーツを適切におこなうことによって、“ためていく”ことが可能になります。その頃から骨を鍛えておくことにより、将来のリスクを減らせるということなのです。私は病院勤務時代、間に合わすことが出来なかったために、非常に苦しい思いをされた方を間近で見てきました。背骨が大きく曲がってしまった方を治すのには、患者さんと医師の双方に多大な負担を強いることになります。そうならないように、1人でも多くの方が美しい姿勢のまま年齢を重ねられるように、今のフィールドで力を尽くしていきたいと思うのです。

神経ブロック治療について教えてください。

神経ブロック治療とは、坐骨神経痛や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症といった病気に対処する療法です。当院においては、診察の段階で何番目の神経が痛んでいるのかを的確に把握し、その部分にX線透視を行いながらピンポイントで注射をおこなうことで、痛みを取りのぞき、ままならなかった動きを改善していきます。 現在の医療水準において、椎間板ヘルニアのほとんどはお薬やブロック注射による保存的治療が施され、それにより手術を回避出来るようになっています。無論、神経ブロック治療で症状が改善されない方もいらっしゃるわけであり、その判断には、長年手術を手掛けてきた私の経験がお役に立てることと思います。また、当院での治療と並行し、近隣の病院との間で病診連携の充実をはかり、患者さんに負担のない、素早い対応をしていきたいと考えています。

最後に地域の皆様へメッセージをお願いします。

ロコモティブシンドロームをご存知でしょうか。加齢に伴う運動器障害が原因で、要介護となる危険性の高い状態を示すものですが、メタボリックシンドロームと比して、一般の方にまだまだ認知されていない状況にあるように思われます。しかし、たとえば、膝が悪くなると動きが少なくなり、体重が増えてさらに膝が悪くなるというように、簡単に悪循環に陥りやすいという傾向があり、よくよく注意しておく必要があります。人が動けなくなるということは、ただ病気の可能性を高めるだけではありません。動けなくなることは、自己表現の手段を失うことでもあり、前向きに生きる気力を奪ってしまいかねないのです。健康的に動けることがいかに大事か。『青葉台たけだ整形外科』では、健康であり続けていただくために、動ける身体を維持していくお手伝いをさせていただきたいと思っています。

※上記記事は2015.1に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

青葉台たけだ整形外科 武田 裕介 院長

青葉台たけだ整形外科武田 裕介 院長 YUSUKE TAKEDA

青葉台たけだ整形外科 武田 裕介 院長 YUSUKE TAKEDA

  • 出身地: 青森県
  • 趣味・特技: 読書、音楽鑑賞、スポーツ鑑賞
  • 好きな本・愛読書: Number、ビジネス書、小説
  • 好きな映画: ライフ・イズ・ビューティフル、ニュー・シネマ・パラダイス
  • 好きな音楽・アーティスト: ブリティッシュロック / クラシック(ヴァイオリン、ピアノ)
  • 好きな言葉・座右の銘: 人間到る処青山あり
  • 好きな場所・観光地: パリ、京都

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