林 佑将 院長(青葉どうぶつ医療センター)のインタビュー

青葉どうぶつ医療センター 林 佑将 院長

青葉どうぶつ医療センター 林 佑将 院長 YUTA HAYASHI

横浜市青葉区出身。日本獣医生命科学大学卒業。渡米後、安田獣医科医院に勤務。東京農工大学附属動物医療センター・小動物外科レジデントコースに進み、静岡県三島市にある動物先端医療センター(AdAM)。勤務。2022年9月、『青葉どうぶつ医療センター』をオープン。東急田園都市線「青葉台駅」よりバス(51系統日体大行)に乗車。「公園前バス停」で下車。

外科の専門医を目指して歩んできた道

子供の頃から動物が好きでした。幼稚園の頃は毎週動物園に通っていたくらいだったのです。小学生の時だったと思います。テレビで虐待を受けた動物の特集を見て、「この子たちを助けてあげられたら」と思ったことが、この道を意識した最初だったように思います。
大学卒業後、外科の道を選択したのは、目に見えてすぐに結果が出るところに惹かれたからでした。私はよく野球に例えてしまうのですが(笑)、野球で言えば内科はヒットのようなイメージ。それに対して外科はホームランのようなものです。こつこつとヒットを積み重ねても得点は取れますが、劇的に状況を改善することに大きな魅力を感じ、アメリカへと渡りました。日本とアメリカでは圧倒的な症例数の違いがあり、彼の国では外科の専門医教育が確立されています。アメリカで見聞を広めたのち、帰国した私は東京農工大学附属動物医療センターの小動物外科レジデントコースに進みました。ここでは腫瘍を中心に年間300例を超える手術を経験してきました。その後、東京農工大学で私の指導医だった教授が退官し、静岡で「動物先端医療センター(AdAM)」を新しく興すことになり、そのオープニングスタッフとして勤務。腫瘍外科も兼任しつつ、整形外科と神経外科のチーフを務めてきました。ここまできて、自分への挑戦の意味と、培ってきた技術と知識を地元である横浜で生かしたいと願い、『青葉どうぶつ医療センター』を開設したのです。

日々のケアと高度医療の両立

ありがたいことに東京や千葉、静岡からもホームページを見て患者さんが来院されていますが、当センターの位置付けとしては街の動物病院であり、お近くにお住いの方が多数となっています。動物病院には、一次診療と二次診療という考え方があります。一般的に一次診療では日々のケアはおこないますが、高度医療はいたしません。逆に二次診療では高度医療に特化した形です。2つが分かれていることは仕方のない面もありますが、飼い主さんの立場としては不便なことが多いのも事実なんですね。当センターでは、下痢や嘔吐、皮膚の問題など、日々のお困りごとをジェネラリストとしてしっかりと見ていきつつ、私であれば外科を中心にもう少し踏み込んだ専門分野もしっかりと拝見していきますし、他分野の専門の獣医師も揃っていくことでしょう。日々のケアと高度医療の両立を目指してまいります。

飼い主さんに安心をお届けできるように

当センターでは整形外科や腫瘍外科を専門的に診療をおこなっています。先に申し上げたように、私は東京農工大学でお腹や皮膚の腫瘍を扱う、いわゆる軟部外科を中心に年間300例を超える症例を経験してきました。さらに静岡の動物先端医療センターでは、整形外科と神経外科のチーフを務めつつ、引き続き腫瘍の手術も数多く経験してきました。両分野を専門的に診療がおこなえるのは珍しいと思いますし、その意味では非常に恵まれた環境においていただいたと思っています。
街の動物病院では専門的な症例になると、別の病院、別の先生に紹介するのが一般的です。飼い主さんの立場からすると、病院に行く回数が倍になりますし、負担も増えるとともに、先生が変わることに不安を覚えることもあるかと思います。術前・術後の管理、手術、そして普段のケア。すべてを一貫して診れることは私どもの大きな特徴です。
また2023年4月より、当センターは年中無休となります。病院が休みかどうかを心配しないで済むのは、飼い主さんにとって大きな安心につながるのではないでしょうか。すべてを飼い主さんベースで考え、これからも前に前に向かって進んでまいります。

ニーズに合った豊富な治療の選択肢を用意

治療の選択肢を多くご用意することが大切と考えています。例えば、再生医療です。当センターでは脂肪組織から採取した幹細胞を培養し、それを戻してあげて疾患の改善につなげる治療をおこなっています。私の専門分野でいうと、ヘルニアなどがその対象となります。ヘルニアを起こすのは、若い子だけではなく、年をとったワンちゃんもです。平均寿命を大幅に超えてるワンちゃんに手術をするのは、様々なリスクが生じます。そこに再生医療があれば、リスクを考慮した選択を飼い主さんにしていただくことが可能になります。どんな病気であっても、その子の生活の質を整えた上で長く生きてもらうことがゴールとなります。そのための選択肢をいかに充実させるかが重要で、今後も飼い主さんの希望に添えるよう、日々研鑽を続けてまいります。

地域のみなさんへメッセージ

病気は、いつ起きるかわかりません。『青葉どうぶつ医療センター』では、地域の先生方の協力も仰ぎ、今後は夜間診療も視野に入れて取り組んでまいります。ワンちゃん、ネコちゃんを安心して飼っていただける環境づくりを私たちの使命として取り組んでまいりますので、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

 

※上記記事は2023年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

青葉どうぶつ医療センター 林 佑将 院長

青葉どうぶつ医療センター林 佑将 院長 YUTA HAYASHI

青葉どうぶつ医療センター 林 佑将 院長 YUTA HAYASHI

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味・特技: 野球観戦、映画鑑賞、お笑い
  • 好きな作家: 東野圭吾
  • 好きな映画: 『タイタニック』「ディズニー映画」
  • 座右の銘: 「不撓不屈」
  • 好きな音楽: J-POP
  • 行ってみたい場所: ヨーロッパ

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