犬と飼い主さんへの思いから施設運営を決意
2018年11月、青葉区にオープンしたD-Buddyは、ドックトレーニング・トリミング・ホテルを提供する複合施設です。もともと私自身が犬好きで、今も大型犬のラブラドールレトリーバーを2頭飼っています。以前、別の仕事をしていた時は、昼間のお預かりやホテルなどに預けることも多くありました。ただ、大型犬は受け入れてくれる施設も限られている等、選択肢があまりありませんでした。犬種に関係なく、自分が安心して預けられる場所が欲しいという思いから、ワンちゃんが楽しめて飼い主さんが安心して預けられる施設を作ろうと考えたのが、青葉区にD-Buddy(たまプラーザ駅南口から徒歩3分)をオープンしたきっかけでした。
たまプラーザを選んだのは、自身の住まいがあり馴染みもある場所で、街や住民の方の雰囲気も良くわかっていたからです。開業にあたっては、自分の自信となるものが欲しかったため、一からドッグトレーニングを学びました。開業の際にはその時お世話になった先生に、当店のプロデュースをしていただきました。準備期間はトータルで3年程かかりましたが、おかげさまで自分でも納得できるお店にできたと感じています。
ドッグトレーニング・トリミング・ホテル、犬のための複合施設
当店は犬に特化した施設で、ドッグトレーニング、トリミング、ホテルサービスを提供しています。スタッフはトレーナーが5名、トリマーが2名。犬種は問わず、小型犬から大型犬まで幅広く対応しています。
ドッグトレーニングというと犬に厳しく接するイメージを持つかも知れませんが、当店のコンセプトは「犬に無理を強いない」ですのでリードを強く引っ張ってショックを与えたり、正面から顔を掴んで「いけない!」等することはありません。当店ではまず飼い主さんにカウンセリングを行い、ワンちゃんの性格等を考慮して最善のトレーニング方法をご提案させていただきます。
トレーニングはグループレッスン、プライベートレッスンで対応させていただいております。グループレッスンでは、週3回の「ソーシャリゼーションクラス」といういわゆる犬の幼稚園で社会化に重点をおいたトレーニングをしています。これは、世の中にある様々なもの(他人や他犬、自転車、車、トリミング・・・等)に慣れる、大丈夫な状態でいられるようになるというトレーニングです。
プライベートレッスンでは、飼い主さんが特にお困りのこと、たとえば散歩中の引張りが強いとか拾い食いをしてしまう等といった特定の問題について、担当トレーナーがマンツーマンでトレーニングさせていただくというものです。いずれのトレーニングもワンちゃんの気持ちを整えることから始めます。気持ちに余裕がないと新しいことを学ぶということはできませんから。
トリミングは、ドッグトレーナーから指導監修を受けたトリマーが担当します。使用する器材にもこだわり、獣医師が開発のオゾン水を使用したマイクロナノバブル「ナノバブルオゾンペットシャワー」を導入しています。一般的にオプション料金をいただいて使われることも多いこのシャワーは、当店では標準導入しています。オゾンの力でゴシゴシと擦る必要なく汚れを落としていく効果がありますので、ワンちゃんの負担を軽減することが出来ますし、近年増加傾向にあるアレルギー、アトピー、マラセチア等皮膚疾患をお持ちのワンちゃんにも安心してご利用いただけます。
ご来店いただくと分かるのですが、当店ではトリミングルームをお店の奥に設けています。これはワンちゃんが人目にさらされず落ち着いて施術を受けられる環境を重視しているためです。
ホテルは小型犬から超大型犬までのすべての犬種に対応し、広いお部屋のスイートルームの設定もあります。1時間からの一時預かりから1日預かりのデイケアまでございますのでご都合にあわせてご利用ください。
犬の気持ちを大切に、無理せず犬と飼い主さんが安心できる施設を目指す
当店はかつての自分の体験を元に、犬と飼い主さんのことを考えて作りました。施設は広いスペースを確保し、ワンちゃん達が滑りにくく、滑らなさすぎないよう施工を施したフローリングのトレーニングスペースを用意しています。扉は二重ゲートにして不意の飛び出しを防止しています。
また、安心できるというのは施設面だけではありません。当店のトレーナーは、犬の行動分析学を学び、瞬時に発現するボディーランゲージ(犬語)を読み取る力を持っており、トリマーに関してもそのトレーナーから指導監修を受けております。犬達に接する際、特に大切にしていることは「無理を強いないこと」。犬の気持ちを尊重しながら、人間のルールに沿うように犬の行動を誘導していくやり方が当店の特徴です。犬に無理を強いなければ、犬も落ち着いた精神状態を保つことができるため学習効率が上がるのです。人から指示されて犬に何かやらせるのではなく、犬自身が考えて正しい選択をしていくというトレーニングを理想としています。
ですから、当店のトリミング、ホテルに関しても、人間が無理やりトリミングルーム、ゲージに入れるのではなく、犬自身の足で入ってもらうというやり方を実践しています。
そのため、初めて当店をご利用いただく方には、いきなりトリミング、ホテル等をご利用いただくのではなく、可能であれば「まずは1時間からでいいので、ワンちゃんが施設とスタッフに慣れるために遊びに来てください。」とお願いしています。
これは、ワンちゃんにスタッフが犬の気持ちをくみ取れる人間であり、ここに来ると楽しい、落ち着けると認識してもらうためです。こういったプロセスを経たワンちゃんは自分で積極的にトリミングルームやホテルゲージに入ってくれるようになります。
丁寧なカウンセリングで最適なサポート方法を導き出す
飼い主さんからは「吠えてしまう」「他の子と仲良くできない」「甘噛みをしてしまう」など日常の困りごとについてご相談をいただきます。例えば「吠えてしまう」のであれば吠えてしまう環境を把握し、原因を探るところから始めます。「吠え」といっても人が「話し」をするように犬も「吠え」ます。当然のことです。ただ、深夜早朝に飼い主さんも制止ができないほど吠えられるとこまってしまいます。そこで、まず、どういう状況で何をきっかけに吠えるのか、を探りその原因を排除することを検討します。
就寝中にご近所の車の排気音等がきっかけで吠えが始まるのだとしたら、原因音が聞こえにくい場所へ移動する、落ち着いた音楽を流しておく等するのも良いでしょう。対処方法は様々です。そして吠えずにいられたら褒めてスペシャルなご褒美をあげましょう。こういう風にして吠える必要がない、吠えないでいると良いことが起きる、ということを教えてあげるのです。
犬自身が考えて「吠えない」という選択をするということです。問題行動を改善する基本的な考え方は、状況把握、原因究明→環境を整える(原因排除)→問題行動を起こさなかったときに褒める、というやり方なのですが、当然その子の性格や住環境等によりアプローチの仕方は様々です。
問題行動はいくつもの原因が重なって現れているものもありますので、そういった原因を正確に把握するため、当店では60分から90分かけてカウンセリングを行い、一見関係ないのではというところまで事細かにお尋ねするようになります。そして、そのワンちゃん、そのご家庭に合った最善の改善方法、トレーニング方法をアドバイスさせていただいております。
これからご利用される皆様へ
犬は人間の4倍以上のスピードでその犬生を駆け抜けていきます。縁があってご自宅にお迎えしたワンちゃんですから人も犬も幸せな共存生活を送った方がいいに決まっています。そのためには、ワンちゃんも飼い主さんもお互いを尊重し、お互いの世界のルールを守らなければなりません。そのお手伝い、ワンちゃんの通訳になれるスタッフが当店にはいます。犬は全身を使っていろんな言葉を発しています。その問い掛けに正確に応えてあげることで問題行動が改善されたり、毛嫌いしていたトリミングを受け入れてくれるようになる子もいます。
是非一度当店をご利用ください。お迎えに来た時のワンちゃんの様子で当店のサービスの質を実感していただければと思います。
※上記記事は2019年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
D-Buddy(ディーバディー) 望月 康平 オーナー KOUHEI MOCHIZUKI
- 好きな場所: 海
- 出身地: 福岡県
- 趣味: 車、バイク、キャンプ
- 好きな本・好きな作家: 小説(大沢 在昌などハードボイルド系)
- 好きな映画: サスペンス、アクション系(ジャッキーチェンなど)