菊地 俊也 代表（保育ルーム Gioia（ジョイア）)のインタビュー

菊地さんはどうして『保育ルームgioia』を開設されたのですか？

私は子供といるのが好きなんです。このお仕事をする以前から幼稚園、小学生を相手に15年近くサッカーを教えていて、かつ、私自身も子育てを経験してきました。ただ、育てるということは本当に難しくて、失敗に次ぐ失敗を重ねて（苦笑）、その中で糧となるものも生まれてきました。そこで得たものを生かせないものかと考えたのが、この保育ルームをはじめた原点ですね。何もいばるわけではないのですが、自分の子供については反抗期とかも一切なく、サッカーという共通の趣味を持つことが出来て、彼が大学生になってからも自由で良い関係を築けているように思います。この間もロンドン五輪を見にいったり、サッカーのチャンピオンズリーグを見にいったり・・・ことサッカーに関しては周りから見ると“やり過ぎ”のようで、妻は「あなたたち2人は病気だから・・・」と呆れています（苦笑）。
私がこれまでに経験してきたものを、これから子育てをする方々に伝えていきたいと考え、2011年に『保育ルームgioia』はスタートしました。 この青葉台という街に中に“新しい保育”の形を提案していきながら、チャレンジを続けていきたいと考えています。

“新しい保育”についてご説明ください。

保育園は大きく認可と認可外とに分けることが出来ます。一般的に認可外の保育園は、認可のそれのあくまで補完的な役割というイメージです。ただし、認可保育園は当然、一定の枠組みの中で運営されていることから、「しちゃいけない」ことが多く存在するんですね。要するに「保育のみに専念してください」となるわけです。私ども『gioia』は安全・安心という基準を満たした上で、様々なことにトライしています。その例が、知育、英語、体育、リトミックといった各種のアクティビティです。
保護者の方々は、ただお子さまを園に預けているのではありません。託児にプラスα、保護者に託された思いを形に変えていくのが我々の仕事であると考えています。

『保育ルームgioia』のアクティビティの役割はどんなものでしょうか？

知育、英語、体育、リトミックといったアクティビティは曜日と時間を限っておこなっています。子供の集中力はどうしても限られますので、お稽古のように毎日、おこなうものではないんですね。この年代で必要なことは経験をすることであり、その時点ので優劣を競うものではありません。英語や体育、音楽をまずは好きになってくれることが重要なんです。成長して、いざ英語の授業が始まった時に、「僕は英語が好きだ」とポジティブに取り組める子供たちに育てていきたいと考えています。

子供たちと接していく中で心掛けていることを教えてください。

『保育ルームgioia』には“先生”という存在がありません。我々スタッフは、ファミリーとして子供たちと同じ目線で毎日接するようにしています。スタッフの名前は全てニックネームで、キャンベルやマルティーといった具合です。子供たちと同じ時間を共有するにはまず形から入るのがポイントで、それがやがて自然になっていくんです。我々は彼らの理解者であり味方でありたいと思っていますが、かといって「悪いことは悪い」と怒ってあげられる存在でいたいと考えています。怒る時も遠くから指差して声だけでああだこうだと指示をするのではなく、必ず傍で目と目を合わして注意をするように心掛けています。
今の親御さんは、決して世間で言われてるように自分の子供をヤワに育てたいとは思ってはいないはずなんです。その子その子の個性を生かしながら、「ワイルドに賢い」子供を育てていきたいと考えています。

最後に地域の皆様へメッセージをお願い致します。

“今”しか出来ないことってあると思うんです。例えば社会から退いたら夫婦で行こうと思っていたナイル川のクルーズ。45度の炎天下はとてもではないけど75歳の方には厳しいですよ。“今”しか出来ないこと。“今”しか行けないところ。“今”というのがすごく大事。子育ても“今”なんです。我々スタッフ一同も日々自分を磨いていきながら、子供たちのかけがえのない“今”を共に歩んでいきたいと思っています。お子さんを「ワイルドに賢く」育てたいとお考えの方は是非『保育ルームgioia』をのぞいてみてください。皆様のお越しをお待ちしています。

※上記記事は2012.11に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。