遠藤 実咲 コミュニティビルダー　＆　監物 理子 コミュニティビルダー（SPRAS青葉台)のインタビュー

青葉台の街は次のステージに

【監物 理子】

青葉台駅が開業したのが1966年。以来、東急株式会社が主体となって開発を進め、現在の青葉台の街ができあがりました。それから半世紀が経ち、「青葉台」は新たな街づくりのステージを迎えました。『スプラス青葉台』もその一環として、青葉台郵便局の空きスペースを利用してつくられたのです。

【遠藤 実咲】

この施設ができる前、住民の皆さんから意見を伺ったところ、「駅周辺に集まれる場所がない」という声がよく聞かれたそうです。現在のコロナ禍の情勢が当時、想像できたわけもありませんが、街として成熟しているこのエリアに足りないものは何か、と考えたときに「働く」という要素が自然と浮き上がってきたと聞いています。自分たちの住む街に働ける場所があることで、より豊かな生活が生まれるのではないかと考えたんですね。私たち2人も『SPRAS青葉台』の運営・企画に携わるものとして、地域の皆さんと一緒に歩んでいけたらと思っています。

「働く」と「暮らす」を1つに

【監物 理子】

コワーキングスペースが柱の1つではありますので、どちらかというと「働く」に比重が傾いているように感じられるかもしれません。でも私たちが目指すのはそこではなくて、「働く」と「暮らす」がナチュラルに融合した新しい居場所なんです。ワークラウンジで仕事をするだけに終わらず、コミュニティラウンジに集う人々とおしゃべりをしたり、お茶をしたり。『SPRAS青葉台』が人と人をつなげる新たな場所になってくれれば嬉しいですね。

【遠藤 実咲】

コミュニティラウンジは私たちが厳選したこだわりの本が置いてあります。また一部は貸与可能な棚となっていて、展示物を置いたり、メッセージカードでお客様同士がやり取りをしたりと、本棚1つから人とのつながりが生まれるような仕組みになっています。「働く」と「暮らす」が融合した場所を目指す当館にとって、「本」は様々な可能性を秘めたツールになっていくのではと期待しています。

コミュニケーションが人と人をつなぐ

【遠藤 実咲】

ご挨拶はもちろんですけども、会員の方々と積極的にコミュニケーションをとっていきたいんですね。「話すこと」がつながりを生む第一歩だと思うんです。会員さんにとってここが“ただ働く場所”ではなく、つながり合うことで、新しい何かを生む空間となっていければと思っています。

【監物 理子】

会員さんと店員という関係というよりも、この場所を”一緒に”より良いものにしていくメンバーと捉えています。テレワークが広がる中、人と人が直につながれる場所を求めている方は少なくないでしょう。都心に出るまでもなく、「働く」と「暮らす」が融合したこの場所が、みんなの癒しにもなっていければと思っています。

人が集まる場所だからこそ新しい可能性が生まれる

【遠藤 実咲】

54席あるイベントスペースでは、会議はもちろん、各種セミナーやマルシェ、ワークショップなどの催しを随時開催しています。手作りの看板があちこちにおいてありますけども、あれも子ども達が開業イベントのワークショップで作ったものなんです。

コミュニティラウンジスペースは保護者同伴の12歳未満のお子さんは無料でご利用いただけます。この間もお父さんと娘さんが一緒に本を読まれていて、見ているこちらが癒されました（笑）。

【監物 理子】

年齢に関係なく、みんなで盛り上げていきたいんですね。ここで働くスタッフも大学生から最近定年退職を迎えられた方と年齢もバラバラで、趣味も皆さん豊富なので本当に個性豊かなメンバーが集まっています。訪れるすべての人に新しい生きがいややりがいが得られる場所にしていきたいですね。

地域の皆さんへメッセージ

【遠藤 実咲】

みなさんが思う形で気軽に利用していただきたいですね。『SPRAS青葉台』はまだ始まったばかりですけども、ここでの新しい体験や出会いが、人生をより豊かに彩ってくれるものとなるよう願っています。

【監物 理子】

「つながる」って、日常の中ではなかなか難しいことだと思うんです。実際、「気持ちはあるけども、じゃあどうしたらいいの……」ということをよく聞きます。『SPRAS青葉台』がその1つの回答に育ってくれれば嬉しいですね。人と人がつながり、新しいことが始まっていく。私たちが誠心誠意お手伝いをさせていただきます。

※上記記事は2021年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。