あさみピアノ教室 あさみ たかこ 代表・講師 TAKAKO ASAMI
7歳よりピアノを始める。渡辺卓、柴野さつき、奈良康佑、ルイ・レーリンクの各氏に師事。
ピアノ指導歴30余年。ヤマハ講師(演奏・指導グレード)・カワイ講師(演奏・指導グレード)資格所有。自宅でのレッスンを経て、2021年「あさみピアノ教室」開業。「ピアノは一生の友だち」を自身のテーマとして、幼児からシニアの方までのレッスンを行うとともに、演奏者としての活動も続けている。
7歳よりピアノを始める。渡辺卓、柴野さつき、奈良康佑、ルイ・レーリンクの各氏に師事。
ピアノ指導歴30余年。ヤマハ講師(演奏・指導グレード)・カワイ講師(演奏・指導グレード)資格所有。自宅でのレッスンを経て、2021年「あさみピアノ教室」開業。「ピアノは一生の友だち」を自身のテーマとして、幼児からシニアの方までのレッスンを行うとともに、演奏者としての活動も続けている。
7歳でピアノを習い始め、子どものころからピアノの先生になりたいと思ってました。当時、おとなしかった私が、初めて母にお願いしたのが「ピアノを習いたい」。母は大病を患った直後で、長い間、親戚に預けられていた私を不憫に思ったのか、大きなピアノ倉庫に私を連れていき、好きなピアノを選ばせてくれました。
ただ、順風満帆に音楽の道を突き進んできたわけではありません。両親は私に音楽をさせたいという気持ちは特になかったし、「練習しなさい」と言われたこともありませんでした。進学や就職などで何度もピアノと疎遠になりそうな時期もありました。音楽高校に進学をしようと準備をしていたところに両親の都合で北海道に転居しなければならなくなったり、大学も志望校を直前になって変更せざるを得ないことになったり、思い通りにならないことばかりで、音楽の道もだんだん遠のいていきました。
大学卒業後は、テレビ局の仕事に従事していましたが、ある日、卒業大学のゼミの教授から、他のゼミの教授がぜひあなたにとおっしゃっているとお声をかけていただき、国立大学の教授秘書の仕事に就きました。湯川秀樹博士の愛弟子だった教授はとても厳しく、仕事の厳しさをたたき込まれました。研究者にとって論文提出は一刻を争うと言われ、全く未経験だった英文タイプも達人になりました。これらの社会経験は今の私の礎をつくってくれたものと思っています。
そうしていろいろ経験してきたある日、ふと思ったんです。「私の夢はピアノの先生になることだったはず。このままだったら、私の夢は果たせないで終わってしまうのではないだろうか」って。そこで「やっぱり私はピアノの先生になりたい! 今動くしかない」と、子どものころからの夢の原点に立ち戻りました。大手楽器店に行き、店頭で「ピアノの講師になるにはどうすればいいですか?」と聞きました。そこから猛勉強をしてピアノ講師の資格を取得しました。音大を出ていないコンプレックスがあった私は、1社だけでは自分の力がどれだけあるのかわからず、自信を得るためにもう一社、大手楽器店でも講師資格を取得しました。
人生には分岐点が何度も訪れると思うのですが、私はいつも運命に逆らって生きているような気がしていました。「音楽の神様は私を好いていない。ピアノの道に行くのを許されていない」と感じたことが幾度もありました。書物の一説では、「運命に逆らって生きてはいけない」というようなことがよく書かれていますが、私はいつもその運命に逆流しながらもがいて来た気がしています。ピアノを続けたいがために辛い思いをしたことも幾度となくありますが、自分からピアノを手放すことはありませんでした。いろいろ経験してきた分、ピアノや音楽の豊かさや喜びを深いところで受け取ってきたとも言えるのかなと思います。プライベートでは、この道を選ばなかったほうが幸せになっていたかもしれないと思うことがありますが(笑)、私だからこそお届けできるレッスンがあるかなと思って全力で取り組んでいます。
生徒さんにはピアノのスキルだけではなく、人生が豊かになることをお伝えしたいと思っています。受験や仕事、子育てなどで行き詰まったときなど、音楽が味方してくれたらいいなって。大人の生徒さんからは「ピアノを習い始めてからセピア色だった世界が総天然色になりました」とおっしゃっていただくことがよくあります。お子さんのレッスンでは、学校の先生や家族ではない大人が、レッスンの時間はあなただけを見ているよ、見守っているよ、いつも味方だよというスタンスでいます。「ピアノこころのほけんしつ」という取り組みにも参加しています。
そして何より、「教室に来るのが楽しみ」と感じてもらえるよう信頼関係の構築を大切にしています。保護者さんとの連携も大切にし、ピアノでもそれ以外でも気づいたことは「こういうことが出来るのは素敵ですね」「この年齢でとても集中力が高いですよ」というふうに、お伝えしているようにしています。もちろん、お世辞は言えないので思ったことをストレートに言うのですが。親御さんから「先生なら聞いてもらえると思って!」と、駆け込み寺的な感じで子育ての相談を受ける事もあれば、お子さんからもいろんなお話をしてくれます。
ピアノはコツコツと練習を積み重ねていくことが大切です。だけど、何でも簡単に手に入る時代になった今、それはなかなか大変なことです。生徒さんがモチベーションを上げて楽しく継続できるよう、レッスンでは頑張ったことをたくさん褒め、認めてあげるよう心がけています。そうすることで自己肯定感も上がっていきます。初めは自分に自信のなかったお子さんが、生活の中でもだんだんと自信を持っていろんなことに積極的に取り組む様子を頼もしく、嬉しく感じることもあります。また、ピアノが嫌いになりそうなのでと私のところに助けを求めに来る親御さんもいらっしゃいます。体験レッスンで「先生に魔法をかけていただいたみたい」と言われることもよくあります。ちょっとアドバイスするだけで、音楽が活き活きしてくるんです。ピアノが好きなんだと再確認していただける瞬間です。
ピアノを継続する過程では、壁だと感じることは何度もあるし、お子さんだと3回くらいは辞めたいと言いますが(笑)、ご自身のペースで小さな感動を積み重ねながら、ピアノが一生の友だちになるよう、共に楽しみながら取り組みましょう。こうした教室の姿勢にご興味を持っていただき、体験いただければ嬉しいです。
※上記記事は2024年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
※新規登録またはログインすることにより、青葉区.jpの利用規約、およびプライバシーポリシーに同意したことになります。