長年、精神科治療をやってきて感じたことは、薬物加療は限界があること、環境因子(家族関係、社会での人間関係、その他…)を見直していくことが必要であることです。また過去の出来事を整理していくことは大事だけど、同時に現在の生活環境に及ぼしている自分の問題点を理解し、自分で解決してくようになれば、次第に自信がつき、自分を取り戻し、精神が安定し自由を感じ、心が晴れていく感じていくようになります。自らの力で自分を変えて行くのは苦労の連続ですが、当院が良き相談者となるようになれば幸いに感じます。
また、精神症状(抑うつ気分、意欲の低下、不眠、イライラ)や身体症状(痛み、動悸、息苦しさ)などを薬で抑えるのではなく、内面から見直しをして行くことが重要だと思います。ここは、長く通院される患者が多く、私もおつきあいは症状が寛解するまで続くと考えています。