ベルウェルネス歯科 青葉台 大屋 学 院長 MANABU OYA
日本大学歯学部卒業の後、同大学院歯学研究科専攻博士課程(細胞学講座)を卒業。2020年に「長津田おおや歯科」を開院。2024年「ベルウェルネス歯科青葉台」を開院。
日本大学歯学部卒業の後、同大学院歯学研究科専攻博士課程(細胞学講座)を卒業。2020年に「長津田おおや歯科」を開院。2024年「ベルウェルネス歯科青葉台」を開院。
高校生の頃、バイオテクノロジーが流行ったことがありました。生物学に興味をおぼえるようになったのは、それが大きかったのでしょうね。小さな頃から、「人の役に立てる仕事をしたい」と思っていました。そこへ自分の興味があることを学び、それを生かして人々に貢献できることにやりがいを見出し、この道を選びました。大学卒業後は小田原市の歯科医院に勤務医として務め、その後社会人大学院で細菌学を学び、横浜市内の歯科医院勤務を経て、2020年に『長津田おおや歯科』を開院いたしました。研修医の頃に自由診療を専門に手がけているクリニックにお世話になったことがあるんです。自由診療の可能性に魅入られた反面、それが選択できない方に対してどうすればいいかという、相反する想いを抱くことになりました。最後に勤務した横浜市の歯科医院では、歯周病の専門医で、来院される方に、保険・自由診療問わずしっかりとした歯周病治療を提供されていました。専門性を持ちつつ、地域に密着していく。私個人が理想とする歯科医院のあり方をそこで学ぶことができたと思っています。
歯科の疾患は、基本的にリカバリーが難しいものです。アメリカの医学者、リーベル(Leavell)とクラーク(Clark)が提唱した予防医学という概念があります。一次予防、二次予防、三次予防と続いていくのですけれど、結論を申しますと、疾患の発見が遅れれば遅れるほど治癒の可能性はなくなってしまうということ。逆に言えば、早期に発見することで健康体に戻れる可能性があることを示唆しています。お口は消化器官の入り口です。その機能を失うことは、生命にも大きな影響を与えることになります。大がかりな治療が出来ることは重要ですが、同時に取り返しがつかなくなる前に現状をいち早くお伝えし、リスクヘッジを促していくことも歯科医師の重要な役割と考えています。治療が必要な方は治療、治療が終わった方もしくは、必要でなかった方は予防、その両方がお口の健康、全身の健康を守るには大切です。
この歯科クリニックの名でもある「ウェルネス」。それは、健康でよりよく生きようとする積極的な考え方です。人間は生きるために、まず食べなければなりません。『健康なお口』が必要です。咀嚼、嚥下、唾液の分泌量など口腔機能低下症を見逃さないことも、私たち歯科医の重要な役割だと考えています。『健康なお口』であるために、いまから備える必要があります。健康診断を受けるように、お口の「健康」状態にも着目してください。お口の機能は、食べる(噛む)機能、会話(コミュニケーション)する機能、声を出す機能、また表情や印象にも大きな影響を与えます。ささいなお口の衰えを放置していると、オーラルフレイルに繋がり、状態が進行すれば要介護度、死亡リスクはともに(健康な状態に比べて)1.4倍アップしてしまいます。
そしてふたつめに大切なことは、『キレイなお口』であること。これは口腔内細菌の管理、全身疾患の予防を指します。皆さんは歯周病、という言葉をよくご存じだと思います。健康な大人の口の中でも、1000種類ほどの細菌が生息しています。唾液と細菌のバランスが、生活習慣や食生活、睡眠、ストレスなどの要因によって崩れてしまったとき、歯周病のリスクが高まります。歯茎が腫れたり、歯を磨いているときに出血をしたりしていませんか?。ご自身のお口の中をよくご覧になってください。そして、お口の中がどのような状況なのかを知ってください。私は口腔内のライフプランを、患者さんひとり一人と相談していきたい。お口の知識を知れば、いま、必要なケアが何であるのかが見えてきます。
『キレイなお口』を目指す際に、とてもやっかいな存在であるのがバイオフィルムです。これは口腔内細菌が出す粘液で、微生物の集合体です。
粘液膜の内部の閉鎖空間で酸と結合すると歯が溶け、う歯(虫歯)と呼ばれます。唾液中のカルシウムが付くと歯垢になり、これにばい菌が滞留して歯周病という疾患を誘発するのです。つまり、歯周病は、バイオフィルム感染症の一種です。
歯にこびり付いたバイオフィルムは、歯の汚れ(バイオフィルム)は歯垢染色液で染め出し、目で見て確認できます。これを除去するため、ベルウェルネス歯科ではエアフローなどを用います。超微粒子のパウダーを口腔内に吹き付け、水圧で汚れを落とすクリーニング法です。歯肉を傷つけず、歯茎から出血することもなく、痛みも少ない、新世代の歯のクリーニング方法と言えるでしょう。エアフローは、プラーク(歯垢)や歯石、バイオフィルムや着色の汚れまでも落とせます。
暮らしや生活環境は、ときとして予期できぬこともありますが、口腔内細菌はコントロール出来るのです。
知らないものは見えません。知る機会があれば、見えてくるものがあります。お口の知識を知れば、治療する方法や予防する方法を理解出来るでしょう。私は、『健康なお口』と『キレイなお口』の大切なことをお伝えしたいのです。
ウェルネスーその神髄を目指して、患者さんを心から支え、その人の人生に貢献できる歯科医でありたい。患者さんと共に考え続け、皆さんの暮らしに伴走する歯科医師でありたいと強く思っています。
近年、寿命と健康寿命との間に乖離があることが問題になっています。整形外科におけるロコモティブシンドロームは骨格筋の低下を指しますが、その骨格筋の低下の理由の1つに栄養不足があると言われてます。お口の機能を損なってくると、固いものを避けるようになります。固いものが噛めなければ食の偏りが生じ栄養面に隔たりが生じてきますし、それが全身の健康にも影響を及ぼすことになるのです。地域の歯科医師として、お口の中の衛生面を担保すること、そして噛める機能の維持・向上に役立っていきたいと考えています。繰り返しになりますが、早期に問題点を発見し、適切なケアをすることでお口の健康を守ることが可能になります。少しでもおかしいと思われたら、どうぞお気軽にご相談ください。
※上記記事は2024年8月に取材したものです。
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