久保田 正 院長(クボタ歯科医院)のインタビュー

クボタ歯科医院 久保田 正 院長

クボタ歯科医院 久保田 正 院長 TADASHI KUBOTA

この道に至るきっかけと、これまでの経緯をお聞かせください。

父が内科の医師でありましたから、「将来は医療に関わっていきたい」と考えていたように思います。両親から、そうと言われて育ったわけではないにしろ、目の前に教科書があるわけですからね。自分で医療の道に進むことを決め、歯科医師となったということだと思っています。奥州大学を卒業後、横浜市にありました開業医の先生の元で経験を積み、1982年に『クボタ歯科医院』を開院致しました。早いもので、あれからすでに30年が経ったということになるんですね。当時は田園都市線が出来たばかりで、次々と新しい建物が建ち並んでいくという時代でした。街に住まう人々と一緒に成長していければと考えていたことを思い出します。

『クボタ歯科医院』の診療方針を教えてください。

『クボタ歯科医院』では、「痛みのわかる」歯科医療を目指し、患者さんの立場からインフォームドコンセントに十分な時間をとるように心掛けています。当院では一般歯科・他については私が、小児については専門医である私の妻が診療をおこなっています。小児歯科においては、新しい形の指導方法を取り入れた育児支援型検診をとりおこなっています。流動食はいつ頃から始めたらいいのか。嚥下はいつ頃?どうやったら?といった悩みから、指しゃぶりの改善等の指導まで、お母さんの悩みに応える形の検診を取り入れています。患者さんの痛みや悩みをよくうかがい、それを受け止めて共感し、共に考える治療にあたっていきたいものです。

歯科の"昔と今"ということについて、お話しください。

一昔前までは虫歯が多くありましたけども、今はめっきり少なくなりました。それはひとえに、青葉区の皆様の健康意識の高さを表すものではないでしょうか。その代わりというわけではありませんが、近頃は、「あごが痛い」「口が開けにくい」といったことを訴えるお子さんが増えてきました。学校の検診にも、「顎関節症」という欄が出来たほどです。 顎関節症は、長年使い続けてきた大人の症状、というイメージを持つ方が多いと思われますが、意外に子ども達に多いものなのです。これが中学生くらいになればもっと比率が高くなり、特に女の子に多い傾向があります。
あごの痛みは、常に頬杖をつくクセがあったり、同じ姿勢を続けることによる影響もありますので一概には言えないのですが、歯並びがその原因の1つとなっていることは否めません。それを含め、昔に比べ矯正治療の相談に見える方も増えてきたように感じています。
歯医者は、虫歯だけを治すイメージをお持ちの方は少なくないでしょう。しかし、歯医者は口の中すべてを診る、"診れる"ということが基本中の基本なのです。例えば口内炎。かかりつけの内科医さんや耳鼻咽喉科さんに向かわれる方が多いのかもしれません。それが間違っているというわけではありませんが、口の中のことは本当は歯医者が1番知っているとういことも、頭に入れておいていただければと思います。口元のすべてを診るのが歯医者。そのことを広く知っていただくため、口腔医という名称を今後広く定着していけたらと考えています。

青葉区歯科医師会・会長である先生におうかがいします。青葉区歯科医師会としては今後、どのような活動を考えておられますか?

いわゆる、2025年問題とは、団塊の世代が一気に後期高齢者となっていくことを表すものです。青葉区は若いイメージですが、あと10年も経てば、全国でも顕著な"高齢者の街"となっていくことが予測されています。青葉区はこの問題に対処するモデルケースに指定され、医師会・歯科医師会・薬剤師会・ケアマネジャー等々がチームを組み、情報端末で患者さんの情報を一元的に管理していく訪問医療の仕組みを作りあげようとしているところなのです。さきほど、口腔医と申しましたが、誤嚥性肺炎等、歯科がこの問題に関してキーとなる部分は少なくありません。この人はいつまで口から食べていけるのか。嚥下機能の評価、およびリハビリテーションに関して、我々、歯科がお役に立てることは山ほどあるのです。青葉区歯科医師会として、今後も積極的に様々な問題に関わっていきたいと考えています。

最後に地域の皆様にメッセージをお願いします。

より多くの方が元気に長生きできるように。それこそが歯科に携わるものの責務です。そのために必要なのが予防であり、青葉区歯科医師会では、妊産婦検診や乳幼児検診、フッ素塗布、季節ごとの予防イベントをとりおこなっています。また、すでに災害時における対策として、医師会・歯科医師会・薬剤師会・柔道整復師会、および行政やアマチュア無線愛好家の方々と連携をとり、避難訓練等の実施もおこなっています。地域のコミュニティーの担い手として、皆様の健康のお役に立つべく、さらなら医療連携の充実を目指していきたいと思っています。
※上記記事は2014.10に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。

クボタ歯科医院 久保田 正 院長

クボタ歯科医院久保田 正 院長 TADASHI KUBOTA

クボタ歯科医院 久保田 正 院長 TADASHI KUBOTA

  • 出身地: 茨城県
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