かない小児科 金井 良浩 院長 YOSHIHIRO KANAI
聖マリアンナ医科大学卒業。藤沢市民病院こども診療センターを中心に小児の救急医療に携わる。2020年10月に『かない小児科』を開設(東急田園都市線「藤が丘駅」南口から徒歩1分)。
聖マリアンナ医科大学卒業。藤沢市民病院こども診療センターを中心に小児の救急医療に携わる。2020年10月に『かない小児科』を開設(東急田園都市線「藤が丘駅」南口から徒歩1分)。
子供が好きなものですから、元々は幼稚園や保育園の先生、警察官に憧れていました。中でお医者さんという選択肢が浮かんだのは、やはり父がそうだったからでしょうね。当時は自宅兼診療所という形でしたから、夜間にも困った方が駆けつけてくる光景を日常的に目にしていました。大変そうではありましたが、患者さんから感謝されている父の姿に感銘を受け、高校生になった頃には「医師になりたい」と思うようになっていたのです。
小児科に在籍してからは、藤沢市民病院こども医療センターを中心に小児の救急医療を専門としてきました。私としては、なんでも診れる医師でありたいと考えての選択でした。転んで怪我をしたですとか、異物を耳や鼻に入れてしまったですとか、あらゆるものを診れるようになりたくてこの世界に進んだのです。
『かない小児科』は2020年10月に開院を迎えました。1階では、父と兄が耳鼻咽喉科のクリニックを構えています(『藤が丘耳鼻咽喉科』)。耳鼻咽喉科と小児科は、合い通じる部分が多いんですね。例えば中耳炎であれば、耳鼻咽喉科の方が専門性が高いです。逆に熱を伴うような症状であれば、こちらが適任ということになるでしょう。何しろ家族ですから、変に遠慮するところがないのがいいです。より円滑に連携をとれるのは、患者さんにとってもメリットになってくると考えています。
病院勤務時代は、夜尿外来(おねしょ外来)を担当していました。おねしょは、精神的な面が大きいとお考えかもしれませんが、必ずしもそうではありません。例えば尿をためる力が小さかったり、成長に伴い強くなってくるおしっこを濃くする力がまだ弱いなど、器質的な要素に左右されることが多いのです。このケースでは理学療法、アラーム療法またはお薬でサポートしてあげることで、本人の自信につながることがあります。
夜尿外来についてお話ししたばかりですけども、私としてはひとつの分野に力を入れるのではなく、あらゆるものに対応していきたいという思いがあります。専門性に特化するのは、検査等の体制が整った二次病院が適切だと思うのです。例えば、アレルギーです。お子さんのアレルギーは良くなっていく可能性が高いものですから、一切に口にしないのではなく、適切な量を摂取していくことが大切になります。実際に何をどのくらいの量摂ればいいかを判断するには、強い症状が出てしまうリスクを考慮すれば、入院設備の整った施設でおこなうことが適当となります。開業医である私たちは、その検査が必要であるか否か、もしくはどのタイミングでおこなうべきかをご家族と相談の上で判断していく役割があると思うのです。
風邪でも怪我でも、なんでも診れる。その上で、早期に対応し、症状が悪化しないように努めるのが、街の小児科の役割ではないでしょうか。
お子さんの場合、短時間で状態が悪くなってしまうことがしばしばあります。喘息などは、日中は落ち着いていても夜間に発作が起こるケースも珍しくありませんし、症状の経過が早いことを踏まえ、急な変化が起こらないかどうかを見逃さないようにすることが重要です。その上で起こりうる症状を予測し、ご家族に対処の方法をお伝えすることも大切になってきます。
小児科の場合、ご家族への説明が主となってしまい、肝心のお子さんへの対応が後回しになってしまうことがあります。でもそれでは、子ども達の不安が募りますよね。お子さんの目を見てしっかり話すように努め、親御さんも子供も安心して帰ってもらえるように心がけていきたいものです。
予防接種は非常に重要です。肺炎球菌やおたふく風邪がそうですが、最大のリスクは合併症です。合併症を防げる手立てがあるのに、それをしないというのは適切ではないと思うんですね。予防接種は本人はもとより、周囲に感染させないためにおこなうものです。健全な発育は集団生活の中で促されていくものであり、その意味でも予防接種を受けておくことが重要になってきます。
新型コロナウイルスの流行により、クリニックを敬遠される向きもあります。私たちとしては院内感染を防ぐべく、消毒や換気を頻繁におこなうとともに、予約システムを導入し、多くの患者さんで待合室が混み合うことがないよう、できる限りの配慮をおこなっています。
ここに来れば大丈夫。なんでも対応が可能で、皆さんが安心して帰ってもらえる場所にしていきたいと考えています。私自身の地元であるここ藤が丘で、子ども達が大きな病気にならず、元気に健やかに過ごせるようサポートをさせていただきます。お子さんのことで何か困ったこと、疑問に思うことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
※上記記事は2020年12月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
※新規登録またはログインすることにより、青葉区.jpの利用規約、およびプライバシーポリシーに同意したことになります。