Burg inn(バーグイン) 大島 則義 店長 NORIYOSHI OSHIMA
1978年に義理の父が開店した「バーグイン」にて、シェフ兼店長として経営に携わる。
1978年に義理の父が開店した「バーグイン」にて、シェフ兼店長として経営に携わる。
以前の職業は、特別支援学校の教員でした。大学で福祉の勉強をしていたので、卒業後そのまま教職につきました。まさかその後の人生がハンバーグ・ステーキ屋の店長になろうとは、思いもよりませんでしたよ。
きっかけは、義理の父がこの店を始めたことからでした。のちに妻がお店を引き継ぐことになったんですが、そんな矢先に妻が妊娠したことがわかり、それならば私がと、「バーグイン」の店長になったんです。それからというもの、今までの生活とは180度変わりました。それまでは飲食店での経験はありませんでしたから、覚えることも膨大です。お客さまやアルバイトさんに助けられながらの日々でしたね。
「バーグイン」はステーキとハンバーグ専門のレストランとして、1978年にスタートしました。内観は郊外にあるアメリカの駅をイメージしています。内壁には汽車のエントランスを模倣した作りになっています。
私がお店を経営するようになってからは、昔の映画ポスターを飾るようになりました。実は自分の趣味なんです(笑) BGMも私の好きな1970年代の音楽をかけています。同世代の方には「懐かしい」とお声をいただくようになりました。逆に、20代のお客さまにとっては新鮮に感じるようですね。「ひと昔前の世界観を知りたい」と、いろいろと質問してくださる方がいて、私の知っている内容をお話することもあります。
お料理は安くてボリュームのあるものを提供することを第一に考えています。なかでも人気のメニューは、チーズハンバーグ。プレートの3分の2くらいのハンバーグ、副菜はコーンです。一般的なチーズハンバーグなら、スライスチーズが乗っているのをイメージされるかもしれませんが、当店はチーズフォンデュみたいなとろとろのチーズを、ハンバーグの上からダーッとかけるんですね。お客さまの中では「チーズの海みたい!」なんてと言われることも(笑)
とにかく、先代が作ってきた味を守り続けること。それを大切にしてきました。20年ぶりに来店されたお客さまから、「昔と変わらない味で安心した」と仰っていただいたときは、本当にうれしかったですね。
お客さまとのコミュニケーションのツールとして、それぞれのテーブルにA4サイズのノートを3冊ずつ置いています。食べてみたいメニューや料理の感想、ご家族といらっしゃったお子さまのお絵かきなど、自由に書いていただいています。
なぜ3冊かといいますと、私たちがコメントを書き込むので「以前あのテーブルのノートに書いたから、またあそこに座りたいです」と言われることがあって。お客さまが次回ご来店くださったときに見返していただけるよう、なるべく過去のノートを置いたままにしているんです。まるで交換日記みたいですよ(笑)妻が店に復帰してから、常連さまとのコミュニケーションがより深まりましたね。私もお客さまとお話をしたいんですが、厨房にいるとなかなか難しいんです。だからかもしれませんが、一日の終わりにこの交換日記を読むことが楽しみのひとつになっていますね。
当店ステーキの味付けは、塩と胡椒だけ。非常にシンプルです。それはお客さま自身で自由に選んでいただけるよう、様々な香辛料をご用意しているからなんですよ。岩塩やガーリックソルト、マスタード、なかでも人気なのがガーリックとお醤油で。最後に肉汁とご飯を混ぜていただく即席ガーリックライス!気取らずに召しあがっていただきたいですね。
好きな音楽とおいしい料理、そしてこだわりのお酒が楽しめる人生がいいなと、私自身思っていて。お客さまも同じような気持ちになってくれればうれしい。そんな思いで取り組んでいます。外観がアウトローな雰囲気なので、なかなか入りづらい印象が持たれるかもしれませんが、とてもアットホームなお店です。
※上記記事は2021.5に取材したものです。
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