横浜青葉台クリニック 小田切 邦雄 院長 KUNIO ODAGIRI
大学卒業後、小児科医として研鑽を積む。大学病院で診療するほか、アメリカ留学を経験。後進の指導にあたるなどしてキャリアを重ねた後、横浜市青葉区に開業。
大学卒業後、小児科医として研鑽を積む。大学病院で診療するほか、アメリカ留学を経験。後進の指導にあたるなどしてキャリアを重ねた後、横浜市青葉区に開業。
父が内科医でしたので、その姿を見て自然と医学を志すようになりました。 1967年に横浜市立大学医学部を卒業後、小児科の勤務医を経て1970年に渡米。1973年までニューヨーク医科大学に留学しました。いったんは帰国しますが、その後も1975~78年までの間、ピッツバーグ大学医学部で学びました。勉強はとても大変でしたが、まだ日本では広く認知されていなかった放射能診断や、当時、珍しかった小児放射線医療を学ぶという貴重な経験をすることがきました。 帰国後は母校である横浜市立大学、東邦大学で教鞭をとり、現在では昭和大学で教鞭をとっています。1986年から神奈川県立がんセンターに勤務しました。そして57歳になった2000年に、「私自身、自分の手で患者さんを診たい」というかねてからの念願がかなって独立、横浜青葉台クリニックを開業しました。 青葉区で開業したことについてこれといった理由はなかったのですが、家内が溝の口で眼科クリニックを開業しており、私自身田園都市線でつながってるいることもありました。 また、青葉区には専門の診療医院が数多くあるほか、すぐ近隣にも大学病院があります。こうした土地柄のおかげで、他院との医療連携や情報交換を進めることができます。結果として、青葉区で開業してよかったと思っています。
当医院には昨年10月に更新したばかりの最新のCT装置をはじめ、放射線を使わない超音波検査装置を揃えています。これらの装置を使って体の内部を画像化して診断し、小さな病変を早期に発見します。CTには外部被爆のリスクがありますから、使用する際の患者さんへのメリットとリスクとを比較検討して使います。かつては被爆を恐れすぎて検査を受けない方もいましたが、患者さんの認識がずいぶん変わり、現在では多くの方が受診されています。 マンモグラフィには、比較的早い段階から取り組ませていただきました。乳がん検診が進んでいるのは北欧ですが、当時の中曽根首相が1987年に北欧を公式に訪問したことがきっかけで、フィンランドと日本の科学技術交流が始まりました。国内で最初にCR(Computed Radiography:デジタルX線画像診断システム)を導入していたことから、当時わたしが勤務していた神奈川県立がんセンターが代表団の視察先のひとつとなり、幸いにも交流する機会を得ました。その年にフィンランドでは、世界に先駆けて全国規模のマンモグラフィ検診が実施されることになり、フィンランド代表団のリーダーで放射線物理学者のErrkiVauramo先生から視察に来ないかというお誘いを受けました。1993年に視察が実現して現地の最先端の技術に触れた後は、厚生省の研究班に加入し活動しました。親しくさせていただいたVauramo先生からは、重要なお話をたくさんお聞きしました。その影響は本当に大きかったと思っています。 詳細なお話は、小田切先生が以前執筆されたエッセイで読むことができます。 http://www.y-aobadai-clinic.com/REF/finland.pdf
「できること」と「できないこと」を見極めることです。現在、当院には呼吸器、循環器、消化器、小児科、眼科の医師がおります。もし診断結果が私の専門外であれば、すぐにほかの専門医に託すことができます。また先の質問でもお答えしましたが、医療連携が進んでいますので、患者さんをほかの最適な医療機関にご案内できます。 また、私は以前からマンモグラフィや超音波を使った乳がん検診を患者さんにお勧めしています。かつてマンモグラフィは、触診で異変を感じたときに補助的に使用するものという位置づけでした。私が開業した2000年ごろですらその傾向が根強かったのですが、ここ数年で触知できないものも定期検診で見つけることが定着してきました。患者さんだけでなく、医師の認識も変わってきたことは確かです。「こんなにひどくなるまで、なぜ放っておかれたのですか?」とお聞きする様な症例は極めて少なくなり、生存率は増えました。大変喜ばしいことだと考えています。 かつてがんは「不治の病」「死に至る病気」であるという認識が高かったのですが、現在は「早期発見で治る」ことをみなさんが知るようになりました。
趣味の囲碁です。また、渋谷が近いことから、映画に出かけることもあります。最近では、山田洋次監督の「東京家族」を見ました。その他にも、WebをはじめとするIT技術にも興味があり、県立がんセンターで初めて放射線科のサイトを作成したこともあります。以前は登山が趣味で山に行くことが好きでしたが、最近はなかなか機会がありません。 こんな感じで、ほんと多趣味なんです(笑)。
当医院は、放射線科、内科、小児科、眼科を擁する複合的なクリニックです。組み合わせが変わっていて、多少わかりにくいかもしれませんが、画像診断を一般診療に取り入れていることから、初期段階の病変を発見できるメリットがあります。また、複合クリニックであることから、眼科を受診された患者さんが糖尿病等の全身疾患に罹患していることがわかるようなケースもあります。人間の体はそれぞれの器官が連携しあっていますので、一見無関係に見える等の全身疾患に部位の症状から意外な病気が見つかることもあるのです。たとえば腰痛ひとつとっても、原因として内科、整形外科、消化器外科、婦人科、泌尿器科などにわたる様々な病気が考えられ、その殆どの診断に画像(放射線)診断がかかわります。 何か少しでも気になることがありましたら、早めにご相談ください。診断が早い分、治療にも早期に着手できます。
※上記記事は2013.3に取材したものです。
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