陽だまりクリニック美しが丘 西山晃好 理事長 AKIYOSHI NISHIYAMA
岡山県出身。京都大学大学院工学研究科卒業後、大手電機メーカーに勤務。その後、心と身体の関係について関心が高まり、札幌医科大学医学部に。内科診療に携わったあと、東京大学医学部心療内科、さらに精神科領域の経験を積むために東海大学へ入局。2018年4月宮前区にある「野口クリニック」の院長に就任。21年11月に新院となる「陽だまりクリニック美しが丘」を開院。(東急田園都市線たまプラーザ駅より徒歩3分)
岡山県出身。京都大学大学院工学研究科卒業後、大手電機メーカーに勤務。その後、心と身体の関係について関心が高まり、札幌医科大学医学部に。内科診療に携わったあと、東京大学医学部心療内科、さらに精神科領域の経験を積むために東海大学へ入局。2018年4月宮前区にある「野口クリニック」の院長に就任。21年11月に新院となる「陽だまりクリニック美しが丘」を開院。(東急田園都市線たまプラーザ駅より徒歩3分)
医師を志したのは、大学卒業後に一度就職した後、心と身体の繋がりに興味を持ち始めたことがきっかけです。自分のなかにも、心のあり方が身体の状態に大きく影響したという体験があったので、心と身体について探求してみたいという思いが強くなり、20代後半で札幌医科大学医学部に入学、改めて医師の道を歩むことになりました。その後、心療内科の勉強をするために上京しました。東京大学医学部附属病院心療内科、その後、国立病院機構相模原病院を経て、精神科の専門病院である井之頭病院で臨床経験を積みました。その後、東海大学医学部精神科学教室に入局させていただき、精神科心療内科の疾患と治療について見識を深めました。多くの患者さんと出会い、治療を担当させていただいたこの過程は、自分の心を使って心というものを探求していく過程でもあったように思います。こうして培ってきたものを糧として、2018年に「医療法人社団野口クリニック」の理事長・院長に就任いたしました。この「陽だまりクリニック美しが丘」はその分院になります。
「陽だまりクリニック美しが丘」を開院したのは、本院である野口クリニックの患者さんが多くなり、本院の狭いスペースでは対応が難しくなってきたこと、それに加えて、児童思春期の患者さんを診てほしいという地元の声にもっと応えたかったというのがその理由です。新医院の院長は「野口クリニック」で副院長を務めていた片野敦之医師です。小学1年生から高齢者まで幅広く診療ができる私が信頼を寄せる医師です。小学生の患者さんは、保護者の方と一緒に来院されるので、十分なスペースが必要となります。自分の状況を言葉で伝えるのが難しい子も多く、特に発達障害の特性を持っている子は、言葉で自分のことを説明することは難しいので、言葉にならない何かをキャッチする仕組み、つまりプレイセラピーができる空間や箱庭治療ができるセットが必要になってきます。「陽だまりクリニック美しが丘」では、こうした空間を確保し、また箱庭療法ができるように準備をしています。
当院は、小学1年生以上の児童や生徒・学生を中心に診られるように作っていますが、もちろん高齢者まで、どんな年齢の方でもしっかりと対応できるように整えています。「野口クリニック」と同じように、カウンセリングを重視し、心の奥に届く治療を行うことを大切にしています。
治療を行うにあたっては、患者さんの全体像を掴みたいと思っています。全体像というのは、今の状況はもちろんですが、過去に遡って生きてきた過程、できれば、幼少期まで遡って、ご両親との関わりがどうであったかということなどが重要な情報となります。現在置かれている環境に関しても、どういう過程があったのか、この平面的な横のつながりと時間・時代的な縦の繋がりが「今ここで」交わっているという理解から、幅広くお話をお伺いしたいと思っています。その中で、今の症状に繋がっているベースとなっているものが見えてくることがあります。うつの症状があるから薬を出して終わり、という感じにはしたくないのです。もちろん脳の状態で強い興奮・焦燥などといった危機的状態が起きている場合には、薬を第一に提案いたします。ただご本人が薬を使いたくないという場合もあるので、必要性が高くない限りは、ご本人の意向に沿うように工夫をさせていただいています。その場合でも、きちんと説明をしていくことを心がけています。
現在、心療内科や精神科を受診するハードルは下がってきていると感じていますが、普段とは違う心や身体の変調を感じた時には、ご相談していただきたいと思っています。「こんなことで受診していいのかな」と気を遣われる方もいらっしゃいますが、何らかの変調を感じた時には、当院までご相談ください。「なんでこんな症状で来たの?」と言うことは絶対にありません。来院するに至った背後には、その人が抱えている悩みや葛藤、今まで棚上げせざるを得なかった問題などが隠れていることがあります。その背後にある悩みや気持ちを汲み取るようにしています。どうしたらいいのか分からなくなってしまったり、行き詰まってしまったりした場合には、気兼ねなくご相談ください。
※上記記事は2021年11月に取材したものです。
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