患者さんに寄り添う呼吸器専門のクリニックを開院
叔父は慈恵大学出身の海軍の軍医で、戦後も医師として活躍していました。叔父や父から影響を受け、私も医師の道を志しました。鹿児島大学医学部医学科卒業後、広島大学で内科の研修医を経て、呼吸器を専門に多くの症例に携わり、広島市立広島市民病院では呼吸器科の主任部長として24時間寝ずの救急医療現場で、様々な理由から急性呼吸不全を発症された患者さんを多く診てきました。上京後、聖マリアンナ医科大学内科学では呼吸器内科・感染症内科を中心に、肺癌や気道狭窄などの治療にあたりました。急を要する症状で要請の連絡が入ると、全国各地へ駆け付けて治療をすることもありました。大学病院では呼吸器の疾患でお困りの患者さんを救うための研究もしていましたが、臨床の現場で患者さんと直接触れ合い治療をしていくスタイルが好きで、患者さんを救うことに重きをおいて診療をしてきました。そういった思いが根底にあり、患者さんのお声がきっかけとなって、2019年、たまプラーザ駅近くに宮澤内科・呼吸器クリニックを開院しました。これまで、たまプラーザ駅周辺には呼吸器専門クリニックがなく、お困りの方がいるということから開院に至りました。中核病院、大学病院を経て、これからは地域に根付いた医療を多くの方にお届けしたいと思います。
世界の技術を習得し、若手医師へ思いと共に繋ぐ
より最新の専門的な技術を習得するには、日本国内だけでなく世界に目を向け、NO1の先生に習わないと意味がないと思い、ドイツやフランスなど各国を巡り武者修行をしてきました。マルセイユでは、呼吸器内視鏡治療の第一人者のデュモン医師から技術を学び持ち帰りました。呼吸器内視鏡治療は、喘息やたばこが原因とされる慢性閉鎖性肺疾患(COPD)の治療にも用いることができ、日本では唯一聖マリアンナ医科大学で導入しています。マルセイユの恩師は人格者で、どうしても患者さんを治したいという気持ちが強く、私の呼吸器の治療に大きく影響を与えてくれたメンターでもあります。現在は日本全国の呼吸器を目指す若手の医師の教育にも携わり、私がこれまで各国で学んだ専門的な技術を伝えるセミナーを開催し、夏は座学、冬は実技と年2回のセミナーの講師を務めています。困っている患者さんを救い、若手の医師を育てることが一番の社会貢献だと思っています。
呼吸器の幅広い症状に対応、負担の少ない最新機器で検査を
当院では、呼吸器内科、アレルギー科、睡眠時無呼吸症候群、禁煙外来、健診、予防接種に対応しております。呼吸に関する病気は幅広く、息が苦しい、咳が止まらない、息切れなど症状も多岐に渡ります。風邪、気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症、花粉症や気管支喘息などのアレルギー性疾患、慢性閉鎖性肺疾患(COPD)、睡眠時無呼吸症候群、難治性の高い肺がんなどがあります。これらの呼吸器の様々な症状に対応できるよう、最新の医療機器を導入しています。モストグラフという専用機器は息を吹き込むだけで呼吸状態を調べることができ、喘息や慢性閉鎖性肺疾患(COPD)の方に有効的で、検査報告をモニターに表示して患者さんにお伝えすることが可能です。呼気中一酸化窒素ガス分析装置では、息を吹き込むだけで、血液検査をすることなくアレルギーの有無を診断することができます。また、呼吸器に問題を抱えてくる患者さんがより良い環境で治療を受けて頂けるよう、空気の循環、院内感染防止の徹底をしています。待合室や診察室の天井は高く広々とした作りで、99%除菌ができる最新の高機能空気洗浄機を6台配置しています。出入り口付近には隔離室を設け、インフルエンザなど感染症の疑いのある症状の方には、こちらの個室で診察をさせて頂き、クリーンな環境で安心して治療に向き合える環境作りを心がけています。
すべては患者さんのために、医師としてできること
これまで、「弱いものに寄り添い、優しい気持ちで診療」をモットーに、呼吸器の疾患で苦しんでいる患者さんの姿を見て、何とかしてあげたいという気持ちで医師を続けてきました。どのような治療が患者さんにとってベストなのかを常に考え、最善の治療をしたいと思っています。呼吸器は、時として生死に関わる重大な疾患でもあり、呼吸の苦しさは他の痛みと違い例えようのないものです。苦しみから解放され、穏やかな呼吸となり、患者さんの笑顔が見られることが一番の活力になります。病気が治った患者さんが何年も経ってから訪ねてくることや、お手紙を頂くこともあります。お手紙は私にとっては今でも捨てることができない宝物で、患者さんの思いを大切にしたいと思っています。呼吸器だけでなく、被爆にも理解のある広島市出身の医師としてもお役にたてることがあると思いますので、ご相談頂きたいと思っています。
これから受診される患者さんへ
自分の症状にぴったり合う医師やクリニックを見つけるのは難しいことですが、「豊富な経験」と「必ず治したいという熱意」があるかどうかを見極めることが大切です。当院には、長年呼吸器疾患の治療に携わってきた私以外にも、とても心強いパートナーとして呼吸器内科、呼吸器外科、消化器の専門医が在籍しております。風邪や喘息から肺がんまで呼吸器全般を、オールマイティーに診ることができるクリニックとして、地域のみなさまの健康をサポートしていきたいと思います。
※上記記事は2019.4に取材したものです。
宮澤内科・呼吸器クリニック 宮澤 輝臣 院長 TERUOMI MIYAZAWA
- 好きな言葉・座右の銘: 『ベストを尽くして必ず助けるから安心してください』
- 好きな音楽・アーティスト: サザンオールスターズ、ユーミン
- 好きな場所・観光地: 南フランス
- 出身地: 広島県
- 趣味・特技: 写真・サッカー
- 好きな本・愛読書: 『サイモン・バーチ』『きみに読む物語』『ベン・ケーシー』
- 好きな映画: レ・ミゼラブル