仮に大型犬で15歳に達した子がいて、レントゲンやエコーでお腹の中に“何か”あるとわかったとします。CTやMRを撮れば、その“何か”を判別することは可能です。しかしCTを撮るには麻酔をかける必要があって、その麻酔でガクンっと弱っちゃうことがあるんです。飼い主さんは愛着があるから、少しでも長く生きてもらいたいと思う。となれば、「もっと高度な診断治療を」となるのはある意味当然です。しかし、その高度な診断治療が場合によっては、マイナスになって命を縮めてしまうかもしれない。本当にその治療が良いことなのかどうか。それをしっかりと見極めていくことが、最終的に我々ジェネラリスト(ホームドクター)に求められるものだと考えています。